このサイトは、ページの最後に成功者名を載せています。成功した現在ではなく、過程(人生)に興味を持っていただきたいからです。どうしても、先に成功者名を知りたい方は、ページの最後からお読みください。
今回ご紹介する方は、毎日のスケジュールをたて、一度決めたらとことんやる熱血経営者です。
しかし、社長になろうと思った動機は『裕福になりたい』という、一般的な想いからでした。
【小学生時代】
貧しい農家に生まれ、父親を早くに亡くす。母親が働きづめで家族を養う。
〈エピソード〉
お金持ちの同級生の家に遊びに行き、衝撃を受ける。立派な家や、豪華な食事を目にしたから。その同級生の父親が社長と知り、「社長」に興味をもつようになる。
【中学生時代】
成績がよかったが、家庭は貧しかったため中学卒業後働く予定だった。しかし、先生が進学するように母親を説得する。高校に進学することになった。
〈エピソード〉
ヤクザ映画にハマり、将来の夢はヤクザの組長に。憧れる理由は、ヤクザの組長が部下に「命を懸けてでも恩を返す」と思わせる人心掌握術に長けていたから。
【高校時代】
奨学金だけで生活できなかったため、塾経営を始める。
〈エピソード〉
塾の評判がよく、サラリーマンの3倍の月収を稼ぐ。また、16歳で株を始める。
【大学時代】
学費が不要な職業能力開発総合大学校に進学する。
〈エピソード〉
モーター研究の権威から学び、電気科を首席で卒業する。
【新卒1年目】
音響関連のティアック株式会社に就職。
エンジニア職 年収300万(2022年の求人成功参考)
〈エピソード〉
入社した際に、ティアック株式会社の自社株を購入する。
休むのは正月の朝だけ、それ以外は毎朝6時30分に出社し、1日12時間は最低でも働く(近年は、働き方改革に合わせて7時に出社)。また、仕事に情熱を注ぐあまり、風呂にも携帯電話を持ち込み打ち合わせをしていた。
【1度目の起業】
ティアック株式会社の株を元手に、日本電産を起業する。
〈エピソード〉
母が猛反対したが、押し切る形で起業する。起業時に、10名の仲間から「ついて行く」と言われたものの、実際には3名しか参画しなかった。また、独立したら仕事を渡すといっていた取引先も離れ、苦難の創業時代を過ごす。
「他人の2倍働いて成功しないことはない、倍働け」、「絶対に楽して儲けたらあかん」という母親の教えで、根っからのハードワーカーに。母親は夫を亡くした後、地道に働きながら少しずつ土地を買い続け、町でも有名な地主となる。
【世界トップシェアを獲得】
日本電産が、小型モーター製造で世界トップ・シェアを獲得する。
〈エピソード〉
3年たっても結果が出なかったら諦めようと考えていた。風邪で40度近く発熱しても、午前4時まで残業をしても、定刻までに出勤していた。また、事故で足を骨折した際も、松葉杖を突いて何がなんでも仕事に行こうとした。
彼は、部下の書類のできが悪いと、破り捨て部屋を出て行ったことも。机を思い切り叩くのは日常茶飯事で、花瓶を床に叩きつけて割ったり、近くにある物を蹴飛ばして壊すこともあった。
【日本電産倒産の危機】
リーマンショックの影響で、経営不振に。
〈エピソード〉
神社に参拝に行き、鑑定をしてもらう。鑑定の結果「もう少しの辛抱で、立て直しの兆しがある」を信じ、好機を待つ。翌年、IBMからの注文が入り倒産危機から立て直す。
株主総会では、メールからプレゼンテーションまで全て自ら行う。用意した原稿を読まず、歯に衣着せない話しぶりが人気を呼び、毎年会場から人が溢れるほどだった。
【京都先端科学大学の理事長に就任】
大学教育を根底から変えると宣言。大学教育改革行う。
〈エピソード〉
学歴に囚われると優秀な人材を見逃してしまうと言って、日本の教育や社員採用を批判。学歴よりも「勉強以外の何かに、熱心に取り組む姿勢」が重要だとし、大学の偏差値教育の改革を行う。
「情熱、熱意、執念」、「知的ハードワーキング」、「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」を経営哲学とし、会社全体で取り組んでいる。
【家族について】
息子2人には会社を継がせない意思を伝えていた。
「お前たちの将来の仕事は、お父さんの仕事とは関係ないから、自分たちで会社をつくって経営者になれ」と言って育てる。
その結果、長男は「激落ちくん」で有名なレック株式会社の社長、次男は製造業を支援するエルステッドインターナショナル株式会社の社長になる。
【好きなもの】
・1番。子供のころから好きだったから。
・読書(ノンフィクションに限る)。理由は仕事や生活に役に立つものがいいから。フィクションは他人が空想して書いたものなので、読んでも意味がないと思っている。
・京都「始末」と「いけず」が好きだから。始末は、必要じゃないところには一切お金を使わないということ。ケチということではなく、必要なところにお金を使うこと。いけずは、厳しく育てるという意味。この2つの意味から、間違ったところでお金を使ったらいけないと考えている。
・未来を考えること。理由は、会社を買ったり、新入社員を入れ会社を成長させることが好きだから。なにより、夢を形にするのが楽しいから。
【嫌いなもの】
・昔話。年齢的に友人に会えば昔話になるが、この内容は仕事で役に立たないから。
・客としてスポーを観ること。プレイヤーとしてスポーツしたいから。頑張ってもできないスポーツは総監督として参加する。
・平日にゴルフをする経営者、嘘をつく人、きれいごとをいうひと。
【尊敬する人】
・稲盛和夫さん、立石一真さん。理由は、お会いした際に色々なことを話し、勉強になったから。いくつになっても仕事に情熱を絶やさず、必死だから。逆にいうと、自分が会ったことのないひとを尊敬することはない。
上記から、彼は一貫して仕事や生活に、「役に立つ、立たない」で物事を判断する徹底的なリアリストだということが分かります。ご紹介した方の言葉に、「何のために毎日5時に起きて夜まで働くかと言えば、お金とは全く別の理由。お金は、ただのお金。」というものがあります。この『何のために』について読者一人ひとりが考えていただけたら嬉しいです。
Q. あなたは『何のために』に働きますか?
A. あなたの答えをメッセージに送って下さい
今回ご紹介したのは、日本電産創業者で、代表取締役会長兼最高経営責任者である永守重信さんです。総資産は5950億円。iPadにも彼の創設した日本電産のモーターが使われています。
以下に参考文献を掲載いたします。興味を持った方は、読んでみてはいかがでしょうか。
☝サマンサタバサ社長の推薦の一冊。
スピードが評価される時代や、徹底的に仕事をやる時代を体現している日本電産創業者の考えについて、永守重信さんご本人の著書。各ページ読み切りなので、リズムよく頭に入ります。
☝永守重信さんの考えや経験談、情熱を注ぎ設立した大学について掲載しています。
特に京セラ稲盛さんや、オムロンの立石さん(名経営者の方々)とのやりとりが評判の著書です。
☝14人の経営者の「好き嫌い」について対話形式で記載されています。
経営者の「好き嫌い」は、経営者の考えの原点です。そのめ、この本を通じて、経営や戦略の淵源に迫ることができます。
様々な経営者の考えを知りたいときや、自己分析の参考としても、とても効率的なのでおススメです。
コメント